バランスアナログアキュライザー導入後、その有効活用の模索を続けています。フォノステージに使用することは、先日報告したとおりですが、スピーカーの駆動を行う終段への使用も行っています。JBL4350Aではマルチアンプシステムのチャンネルデバイダーの前に、オートグラフミニではシングルアンプへの入力ラインに使用してみました。バランスアナログアキュライザーで、ともすれば暴れた鳴り方をするJBLが緻密な鳴り方になりますし、オートグラフミニでは、その筐体から想像できないようなスケール感も示します。
要約すれば、バランスアナログアキュライザーをフォノステージに使用すればカートリッジが変わったようになりますし、終段に使用すればスピーカーの性格が変ってしまったようになります。そして、両方に使用すればシステム全体が変貌します。
このような条件の下に、JBL43050AでホロヴィッツのHistoric Returnのショパンを聴き、オートグラフミニでミルシュテインのバッハの無伴奏パルティ―を聴くと、文章についてのread between lines(行間を読む)の表現と同じように、あたかもlisten between notes(音符の間を聴く)と言えるような、演奏のニュアンスを把握できるといっても過言ではありません。